20代・30代で知っておきたい これからかかるお金で困らない本  

20代・30代の人にとって、今後避けて通れないのが「住宅」「生命保険」「教育」「自動車」などのお金の問題です。

これから掛かるお金への考え方・貯め方が、20年後や30年後の自分の人生に大きく影響します。

将来、必要なお金の考え方・貯め方について、「20代・30代で知っておきたい これからかかるお金で困らない本(岡崎充輝:著書)」を参考に解説していきます。
この記事はこんな人にオススメ!
・これから家などの大きな買い物を考えている人
・今後のお金に不安を感じている人

1. 日本人の給料は全く増えていない現状

日本人の年収が相対的に低くなっている

世界各国と比べて裕福な暮らしが確保されていた日本も今やバブルが弾け、幻想になりつつある現実があります。
日本の平均年収が2000年に比べてほぼ一定なのに対し、韓国、フランスやイギリスなど世界の国々は平均年収が大きく増加しています。

日本人の年収は先進国では最低レベル

2000年時点では日本よりも平均年収が低かったフランスやイギリス、カナダの平均年収は、今や日本平均年収よりも$4,000~$8,000も高くなっています。

また、2000年の時点では日本のよりも$10,000以上も平均年収が低かった韓国は、もうすぐ日本の年収に追いつこうとしています。

このように日本の平均年収は先進国の中で最低レベルになりつつあります。

日々の使えるお金は減り続けている

一方で、社会保険料は増加し、スマートフォンへの移行や震災後のエネルギー価格の高騰、円安により通信費・水道・光熱費などの家計の固定費が増えているため、私たちが日々使えるお金は減り続けています。

実際に、「貯蓄がない」という世帯割合は、以前であれば20%前後で推移していましたが、2013年では30%を超えており、3人に1人の割合で貯蓄が全くない世帯が存在しているのが現状です。

老後難民とならないための資金計画の重要性

少子高齢化による年金給付水準の引き下げや、医療・介護費用負担の増大により、「老後破産」や「老後難民」に陥ってしまうということを最近頻繁に聞くようになりました。

現在、推定で200万人以上の高齢者が破産水準にあるといわれており、これは高齢者の約16分の1にも達する数値なのです。
もはや他人事ではない深刻な社会問題となりつつあります。

2. 人生における資金計画を改めて考えよう

老後難民にならないためにも、20年後、30年後、どういう人生を送りたいかを考え、『人生における資金計画を立てる』ことで、今後の物差しとして持っておくことが重要です。

今からの見直しでも遅くはないので、一度冷静に見直しを検討してみましょう。
人生の計画を立てる上で一番大切なことは、保険等を含む金融商品と人生のライフステージをリンクさせて考えることです。

実際、「10年後、20年後にどれぐらい貯蓄があるか」と考えたことありますか?
多くの人は人生設計をする上で、保険の勧誘、車やマイホーム購入、子どもの教育費等のお金の流れに大きく影響を与える出来事が発生してから初めてお金のことを考える傾向にあります。

しかし、人生全体とそれらの要素をリンクして考えなければ意味がありません。10年後、20年後の単位でお金の流れを見て、最終的には自分たちが老後どのぐらいの費用の準備が必要なのか、トータルで考えて判断していくべきです。

◇月々の生活費平均(2人以上の世帯)

マネープランに影響の大きい4つの要素

マネープランに影響の大きい「居住費」「生命保険」「マイカー」「教育費」について一つずつ検討していきます。

①居住費

マイホームと賃貸のどちらが「居住費」が得かというのは大きなテーマです。
住宅を購入する時、「購入にかかる費用(頭金+ローン返済額)」のみを計画し、先々にかかってくる費用を加えた「総住居費」を考える人は少ないです。

住宅をローンで購入した場合、購入後の高額な修繕費・税金(固定資産税・都市計画税)や保険料などを考慮すると、だいたい50年住むことでコスト的に賃貸の場合とそれほど変わらない、と著者は試算しています。

なお、「買った家が資産として残る」のがメリット と考える人もいますが、50年その場所に住むのかということと、日本の住宅は平均30年で劣化して取り壊されるという現実(=資産価値がない)も合わせて検討する必要があります。

また、多くの人の場合、住宅ローンを組んで購入することになりますが、それは金融商品を購入することと変わらず、リスクが伴うことになります。
将来のリスクを的確に把握することは難しいので、どのぐらいのリスクなら耐えられるか、そしてそのリスクに対し備えが可能なのかを検討し、月々の返済額を決めることが重要です。

◇50年間の住居費総額を比較
例:マンション3,000万円の場合の総住居費(50年)figure_02_1.png
※購入、賃貸ともに、同じ駅から徒歩10分以内の物件例をもとに試算
※上記以外の設定条件
【購入】※2014年6月試算
住宅ローン借入額/2600万円(借入条件:フラット35利用、金利2%、35年返済、ボーナス時加算なし)管理費等/2万円(21年目以降3万円)、購入諸費用/価格の3%、引越し費用/30万円、固定資産税・都市計画税/総額416万円、団体信用生命保険料/総額185万円、リフォーム費用(15年後に50万円、25年後に250万円)、住宅ローン控除・すまい給付金/約239万円(総住居費から差し引く)※住宅ローン減税未考慮
【賃貸】※2014年6月試算
更新料/2年に1回家賃1カ月分、敷金/家賃1カ月分、礼金/家賃2カ月分、仲介手数料/家賃1カ月分、引越し費用/30万円

50年間の住居費推移と毎月かかる費用を比較figure_03_1.png
不動産・住宅サイト SUUMOによる賃貸VS購入のメリットデメリットを比較。「住居費」はどっちが得?から引用


マイホームと賃貸の場合それぞれ、住居費が家計の負担となる”要注意時期”があります。
それぞれの要注意時期と安定時期は、
安定期 要注意時期
マイホーム 住宅ローン返済後 初期費用支払い時
賃貸 住み替え後 住み替え時
それぞれのリスクを比較して、自身の収入に適した方を選ぶのもひとつの考え方です。

“マイホームと賃貸の比較”
50年住む前提でコスト的にはマイホームと賃貸はそれほど変わらない

<購入の場合>

・家が資産として残るが、資産価値としてはそれほど期待できない
・初期費用が大きくかかるが、返済後は負担が低い
・住宅ローンはリスクを伴うと考えておかなければならない
<賃貸の場合>
・家賃支払いが一生続くので老後の貯蓄が必要
・エリアや家賃を変えて気軽に住み替えできる

②生命保険

本来、保険は自身で対応できないリスクに対して備えるものです。
生命保険に関する全国実態調査(平成30年度)によると、日本人1世帯あたりの平均保険料は、年間38.2万円、月に3.2万円です。

この金額は決して小さな負担ではなく、家計の「固定費」としてのしかかることになりますので、生命保険とどのようにつきあうかが、人生設計に大きく影響します。

保険はライフスタイルに合わせて本当に必要かどうかをきちんと検討しましょう。
ポイントは、それぞれの保険商品を損得で考えるのではなく、全体の資金計画で考える必要があるということです。

ライフステージごとの生活の不安に対し、どれくらいのリスクなら貯蓄で賄えて、どのラインからを保険に頼るのかを見直していくべきであります。

また、月額の保険に対する出費は同じであっても、払う割合をコントロールすることで、住宅ローンの返済期間を短縮し、トータルで支払う住宅ローン返済金額を減らすことも可能です。
どれくらいを生命保険でリスクヘッジするのが自分の性格に適しているのかを考慮し、そうした計画を立てた上で生命保険に加入するのが良いでしょう。
POINT・生命保険は家計の固定費として決して小さな負担ではなく(年間約38.2万円)、人生設計に大きく影響する
・保険商品を損得で考えるのではなく、全体の資金計画で考える必要がある
・ライフステージごと見直す必要がある

③マイカー

自動車の買い方で一番やってはいけないやり方が、ローンでの購入です。
ローンはすぐに商品が手に入る代わりに、再度買い替えたい衝動にかられ、結果的にマイカーローンで新たな車を購入してしまい、ローン利息を積み重なるスパイラルに一度陥ってしまいがちです。

ローン以外にも自動車税、保険料、駐車場代、車検代などの維持費や、ガソリン代やタイヤ交換代などの消耗品代がかかるため、貯金は増えない状況に陥り、教育資金や老後資金に大きく影響を与えてしまいます。

もし、あなたが積み立て系の生命保険に加入している状態で、マイカーローンを組もうとする場合は、生命保険を解約してでも現金一括購入をすべきです。次の車の買い替えサイクルをしっかりと考えておかないと、教育費等の他のピークと重なってしまったりすると、資金計画が破綻してしまうため、人生をトータルで考える視点が不可欠です。

また、現状、固定費が苦しく頻繁に車を使わないのであれば、無理して購入はせずにレンタカーやカーシェアを活用するのも選択肢として検討しましょう。
POINT・自動車は積み立て貯金や生命保険を崩してでも、現金一括購入にすべき
・車購入しても資金計画上問題ないか、人生トータルで考える
・レンタカーやカーシェアの活用も選択肢とする

④教育費

子どもがいる人の場合、人生において住居費と並ぶ大きな出費となるのが、子どもの「教育費」です。

教育費は、「いくらかかるのか」ではなく、「自分たちの家庭ではいくらまでなら出せる」という考え方でとらえていく必要があります。大学進学は国公立なのか私立なのか、自宅から通わせるのか下宿なのか、といった選択肢によって大きく費用が変動します。

なお、子ども1人あたりの教育費は、幼稚園~大学卒業までオール公立でも約970万円で、オール私立だと約2400万円もかかり、公立と私立の差も大きいです。

また、教育費の中でも大学の学費だけは金額が大きいため、毎月の家計から工面できるものではありません。
もし「大学まで通わせたい」と望むのであれば、基本的に私立大学にかかる平均的な費用(文系約650万円)は子どもが生まれた時点から最優先課題として準備をしておくべきです。

1か月にかかる子ども1人あたりの教育費
(授業料や学校関連費・習い事など含めたトータルでかかる平均金額)
幼稚園
小学校
中学校
高校
大学
公立
1.9万円
2.7万円
4.0万円
3.8万円
9.0万円
私立
4.0万円
12.7万円
11.0万円
8.7万円
13.5万円
出典:文部科学省 平成28年度「子どもの学習費調査」
POINT・教育費は人生において住居費と並ぶ大きな出費となるので「自分たちの家庭ではいくらまでなら出せる」か考える
・教育費の中でも大学の学費だけは金額が大きいため、準備をしておかないといけない

使途不明金を極限に減らす

著者によると、最大で年15%以上、平均でも10%程度の「使途不明金」が、家計の中に発生しているといいます。
貯金をするためには、浪費傾向をまずは見直し、いかに「何となく使ってしまったお金」(使途不明金)を少なくするかが大きなポイントになります。

そこで役立つのが家計簿で、家計簿を使って管理することで使途不明金がいくら発生しているかを把握することができます。

しっかりと家計簿を付けていればどこにお金を使っているか把握出来ますし、使い過ぎている場合は今後出費を抑えようという気持ちになりますので、忘れずにつける習慣をつくりましょう。とにかく続けることが大事です。

3. 次の10年のための人生設計

キャッシュフロー表の作成

ライフイベント表とは将来発生するであろう人生のイベント(例えば、子どもの入学時期等)を記した年表です。

そして、その年表にまつわるお金の流れを表したのがキャッシュフロー表であり、毎年発生する収入と支出とその差し引いた貯蓄額を時系列で並べて記したものになります。

表の作成において大事なのが、希望的観測ではなく現実的な収支を予測することです。

支出の予測や生活費や雑費は子どもの進学に合わせて変化するため、多少の変動がありますが、一番重要なのは貯蓄の残高です。
こちらがゼロにならなければ、安心した人生を送れるとも言えるでしょう。

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